亡くなった家族が三菱UFJ銀行に口座を持っていた場合、相続人が手続きをすると、預金を払い戻して受け取れます。
三菱UFJ銀行では、相続の手続きを「相続オフィス」が担当し、Webでの連絡と郵送でのやりとりを中心に進めます。
この記事では、三菱UFJ銀行の公式の案内に沿って、4つのステップ、A〜Dのケース別の必要書類、支払いまでの日数を、わかりやすく説明します。
- 連絡はWeb受付(24時間)か、相続オフィスへの電話(0120-39-1034)
- 連絡後、「相続届」などの書類が郵送で届くまで1週間程度
- 必要書類は、遺言書・遺産分割協議書の有無でA〜Dの4ケースに分かれる
- 書類を全部出してから約2週間で支払い。印鑑証明書は発行から6か月以内
三菱UFJ銀行の相続手続きの流れ(4ステップ)

| ステップ | やること |
|---|---|
| STEP1 相続発生の連絡 | Web受付・電話・来店のいずれかで、亡くなったことを伝える |
| STEP2 必要書類の準備 | 郵送(または窓口)で受け取った「相続届」などを書き、必要書類をそろえる |
| STEP3 書類の提出 | 返信用封筒で相続オフィスに送る。窓口で出す場合は来店予約をする |
| STEP4 払い戻しなどの手続き | 書類が全部そろってから約2週間で、指定の方法で支払われる |
STEP1:亡くなったことを連絡する
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| Web受付 | 24時間受け付け。受付結果は後日メールで届く。取引店がわからない場合は対象外 |
| 電話 | 相続オフィス 0120-39-1034(月〜金 9時〜16時。土日祝日・12月31日〜1月3日を除く) |
| 来店 | 近くの支店に行く |
連絡するときは、亡くなった方の通帳やキャッシュカードなど、取引の内容がわかるものを手元に用意します。
連絡を受けると、銀行から今後の手続きと必要書類の案内が郵送で届きます。届くまでには1週間程度かかります。
電話は、土日祝日明けや平日の正午前後に混み合うと案内されています。Web受付を使うと、時間を気にせず連絡できます。
連絡すると口座が止まる
三菱UFJ銀行の案内では、亡くなった方の口座は、相続手続きが終わるまで入出金などの取引ができなくなります。
公共料金などの引き落としがある場合は、連絡する前に引き落とし口座を変えておきましょう。
STEP2:必要書類をそろえる
銀行から届く「相続届」(銀行所定の書類)に記入し、ケースに合った書類をそろえます。
ケースごとの書類は、次の章で説明します。
STEP3:書類を出す
すべての書類がそろったら、相続届と一緒に届く返信用封筒で、郵便局から相続オフィスあてに送ります。
戸籍謄本などは必ず原本を出します。銀行で確認したあと、原本は返却(返送)されます。
書類に不足があれば、相続オフィスや支店から連絡が来ることがあります。
STEP4:お金を受け取る
すべての書類を出してから約2週間で、指定した方法で支払われます。
ローン・運用商品・貸金庫など、預金以外の取引がある場合は、さらに日数がかかることがあります。
運用商品の名義変更は、別に来店が必要になる場合があります。
A〜Dのケース別の必要書類

三菱UFJ銀行では、遺言書と遺産分割協議書の有無で、必要書類がA〜Dに分かれます。
| ケース | 当てはまる場合 |
|---|---|
| A 共同相続 | 遺言書も遺産分割協議書もない |
| B | 遺言書はなく、遺産分割協議書がある |
| C | 遺言書があり、遺言執行者がいない |
| D | 遺言書があり、遺言執行者がいる |
A:遺言書も遺産分割協議書もない場合(共同相続)
| 書類 | ポイント |
|---|---|
| 相続届 | 法定相続人全員の署名と実印の押印が必要 |
| 戸籍謄本など | 銀行が示す範囲の戸籍。法定相続情報一覧図の写しを出せば、戸籍は原則不要 |
| 印鑑証明書 | 法定相続人全員の分。発行日から6か月以内 |
| 通帳・証書・キャッシュカード・貸金庫の鍵など | なくした場合は申し出る |
B:遺言書がなく、遺産分割協議書がある場合
| 書類 | ポイント |
|---|---|
| 相続届 | 預金などを受け継ぐ人の署名と実印の押印 |
| 遺産分割協議書 | 三菱UFJ銀行の預金などを誰が受け継ぐかが、はっきり書かれているもの |
| 戸籍謄本など | 法定相続情報一覧図の写しを出せば、戸籍は原則不要 |
| 印鑑証明書 | 法定相続人全員の分と、受け継ぐ人の分。発行日から6か月以内 |
| 通帳・証書・キャッシュカード・貸金庫の鍵など | - |
協議書に、三菱UFJ銀行の預金を誰が受け継ぐかがはっきり書かれていないと、Aの共同相続の手続きになります。
協議書には「三菱UFJ銀行〇〇支店 普通預金 口座番号〇〇〇〇〇〇〇」のように、口座を特定して書きましょう。
書き方は遺産分割協議書の書き方|Word雛形4パターンで解説しています。
C:遺言書があり、遺言執行者がいない場合
| 書類 | ポイント |
|---|---|
| 相続届 | 預金などを受け取る人(受遺者)の署名と実印の押印 |
| 遺言書 | 公正証書遺言や法務局の保管制度を使った場合を除き、家庭裁判所の検認済証明書もあわせて。保管制度を使っていた場合は遺言書情報証明書 |
| 戸籍謄本など | 銀行が示す範囲の戸籍 |
| 印鑑証明書 | 受け取る人の分。発行日から6か月以内 |
| 通帳・証書・キャッシュカード・貸金庫の鍵など | - |
遺言書で、分ける割合や受け継ぐ人がはっきりしていない場合は、Aの共同相続の手続きになります。
D:遺言書があり、遺言執行者がいる場合
遺言執行者が手続きを進めます。遺言書、遺言執行者の印鑑証明書などが必要になります。
家庭裁判所で遺言執行者が選ばれた場合は、その審判書の謄本も必要です。
借入れがある場合の注意点
亡くなった方に三菱UFJ銀行からの借入れ(ローン)がある場合、印鑑証明書は発行日から3か月以内のものが必要と案内されています。
住宅ローンや住宅金融支援機構からの借入れがある場合は、手続きについて銀行から電話が来ることもあります。
団体信用生命保険に入っていた住宅ローンは、保険でローンが返済されることがあるので、あわせて確認しましょう。
葬儀代などで急ぎのとき
三菱UFJ銀行の案内では、葬儀費用の支払いなどが必要な場合は、支店の窓口に相談するよう書かれています。
また、「遺産分割前の相続預金の払戻し制度」の相談は、相続オフィスで受け付けています。
- 払い戻せる額:口座の残高×3分の1×その相続人の法定相続分
- 上限:1つの金融機関につき150万円
手続きをスムーズに進めるコツ
- 法定相続情報一覧図を作っておく:写しを出せば、戸籍の束は原則不要になる。作り方は法定相続情報一覧図の作り方
- 印鑑証明書の取る時期を合わせる:6か月以内のものが必要なので、協議書を作るタイミングで全員に取ってもらう
- 協議書に口座を特定して書く:書かれていないと、相続人全員の署名が必要な手続きになる
- 取引店を確認しておく:Web受付は取引店がわからないと使えない
三菱UFJ銀行の手続きを始める前の準備
三菱UFJ銀行では、連絡の方法によって事前に確認しておくことが違います。
- 取引店:Web受付(24時間)は、取引店がわからないと使えない。通帳やキャッシュカードで確認する
- A〜Dのどのケースか:遺言書・遺言執行者・遺産分割協議書の有無で、必要書類が変わる
- 借入れの有無:亡くなった方に三菱UFJ銀行からの借入れがあると、印鑑証明書は3か月以内のものが必要になる
- 印鑑証明書:通常は発行から6か月以内。取る時期を協議書の作成に合わせる
- 電話の時間帯:相続オフィスは平日9時〜16時。土日祝日明けや正午前後は混み合う
相続届が届くまで1週間程度かかるので、その間に戸籍の収集を進めておきましょう。
手続きが終わるまでの期間の目安

三菱UFJ銀行の案内をもとに、連絡してからお金を受け取るまでの期間をまとめると、次のようになります。
| 段階 | 期間の目安 |
|---|---|
| 連絡してから相続届などが届くまで | 1週間程度 |
| 書類の準備 | 相続人の状況による |
| 書類を全部出してから支払いまで | 約2週間 |
三菱UFJ銀行では、書類がすべてそろってから約2週間で支払われます。書類に不足があると、その分だけ支払いが遅れます。
実際には、戸籍集めや遺産分割協議に時間がかかることが多く、全体で数か月かかることも珍しくありません。
よくある失敗と防ぎ方
| 失敗 | 防ぎ方 |
|---|---|
| 連絡したら公共料金の引き落としが止まった | 連絡の前に、引き落とし口座を別の口座に変えておく |
| 印鑑証明書の期限が切れていた | 銀行が求める期限を確認し、協議書を作るタイミングで全員に取ってもらう |
| 遺産分割協議書に口座が書かれていなかった | 銀行名・支店名・口座番号まで書いて、誰が受け継ぐかを特定する |
| 戸籍が途中で途切れていた | 出生から死亡まで、日付がつながっているか確認する。法定相続情報一覧図を使うと確実 |
| 自筆の遺言書をそのまま出した | 自宅で保管されていた遺言書は、先に家庭裁判所で検認を受ける |
相続税がかかりそうな場合や、申告が必要か迷う場合は、税理士に相談すると具体的な税額を確かめられます。
よくある質問
亡くなった方の口座があるかどうか、わからないのですが?
通帳やキャッシュカード、銀行からの郵便物を探してみましょう。
取引店がわからない場合はWeb受付の対象外なので、相続オフィスに電話するか、支店で相談します。
三菱UFJ銀行に遺産の整理をまとめて頼めますか?
三菱UFJ銀行は、三菱UFJ信託銀行の代理店として、遺産整理(相続手続きの代行)の相談を受け付けていると案内しています。
費用がかかるので、内容と金額を確認してから検討しましょう。
相続税の申告のために残高証明書が必要です
相続税の申告では、亡くなった日の残高を証明する書類が必要になることがあります。
口座を解約する前に、残高証明書の発行を依頼しておくと安心です。
ほかの銀行と必要書類は同じですか?
基本的な書類(戸籍・印鑑証明書・協議書など)は似ていますが、銀行ごとに所定の書類や有効期限が違います。
三井住友銀行の手続きは三井住友銀行の相続手続き、ゆうちょ銀行はゆうちょ銀行の相続手続きで解説しています。
相続手続きに期限はありますか?
銀行の相続手続きそのものに、法律上の期限はありません。
相続人の1人が遠方に住んでいます
三菱UFJ銀行の相続手続きは、書類のやりとりを郵送で進められます。
相続届に相続人全員の署名と実印が必要なケース(Aの共同相続)では、書類を郵送で順番に回して署名・押印してもらいます。
遺産分割協議書を作って受け継ぐ人を決めておけば(Bのケース)、相続届に署名するのは受け継ぐ人だけで済みます。
貸金庫がある場合はどうなりますか?
貸金庫の中身も相続財産です。
三菱UFJ銀行の案内では、貸金庫など預金以外の取引がある場合は、支払いまでにさらに日数がかかることがあるとされています。
貸金庫の鍵も、通帳やキャッシュカードと一緒に用意しておきましょう。
まとめ
監修者
行政書士(2018年11月開業)・社会保険労務士試験合格。
遺産分割協議書の作成や相続人の調査(戸籍の収集)など、相続の書類づくりに携わっています。
このサイトでは、法務局・裁判所・国税庁・金融機関などが公表している一次資料で確かめた内容だけを書いています。
詳しくは運営者情報をご覧ください。
参考資料:三菱UFJ銀行「相続のお手続きのご案内」「ご用意いただく書類」「相続の流れ」(2026年9月25日確認)

