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喪主の決め方とやること一覧|亡くなってから四十九日まで・あいさつ文例・施主や祭祀承継者との違い(チェックリスト無料)

相続手続き
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家族が亡くなると、すぐに決めなければならないのが喪主です。

葬儀社との打ち合わせ、通夜や告別式のあいさつ、葬儀のあとの手続きまで、喪主は遺族の代表としてさまざまな場面に立ちます。

ただ、喪主は法律で決められた立場ではなく、誰がなるか、何をするかは慣習によるところが大きいものです。

この記事では、喪主の決め方とやることを、亡くなった直後から四十九日のころまで時系列で整理します。

そのうえで、死亡届や葬祭費の申請、相続税の葬式費用など、法律で決まっていることと区別して説明します。

やることのチェックリストと、あいさつの文例はWordで用意しました。

先に結論
  • 喪主は遺族の代表として葬儀を取り仕切る人。法律上の決まりはなく、家族で決める
  • 故人の希望があればそれに従い、なければ配偶者、子の順で務めることが多い
  • 喪主・施主(費用を出す人)・祭祀承継者(お墓を引き継ぐ人)は、それぞれ別の役割で、同じ人とは限らない
  • 死亡届は、亡くなったことを知った日から7日以内(戸籍法86条)。届出の義務がある人の順番は戸籍法87条で決まっている
  • 葬祭費・埋葬料の申請や、相続税の葬式費用の控除のために、葬儀の領収書は必ず保管する

この記事の監修:行政書士(2018年開業・社会保険労務士試験合格)。法務局・裁判所・国税庁などの一次資料で内容を確認しています。

喪主とは

喪主・施主・祭祀承継者の違い

喪主は、遺族を代表して葬儀を主催し、弔問を受ける人です。

葬儀社や宗教者との打ち合わせ、参列者へのあいさつ、葬儀のあとの法要の準備などを担います。

喪主を誰にするか、喪主が何をするかを定めた法律はありません。

そのため、地域や家の慣習、家族の事情によって決め方や役割に違いがあります。

喪主・施主・祭祀承継者の違い

役割 内容 法律との関係
喪主 遺族の代表として葬儀を主催する 法律の定めはない
施主 葬儀の費用を負担し、運営の責任を持つ 法律の定めはない
祭祀承継者 お墓・仏壇などを引き継ぎ、祖先の祭祀を主宰する 民法897条(故人の指定→慣習→家庭裁判所)

一般の家庭では、喪主が施主を兼ねることもあります。

喪主を務めた人が祭祀承継者になることもありますが、必ずしも同じ人である必要はありません。

お墓を引き継ぐ人の決め方はお墓の名義変更(承継)の手続きで説明しています。

喪主の決め方

喪主の決め方に法律の決まりはありません。次は、一般的な考え方の例です。

  1. 故人が生前に希望していた人(遺言やエンディングノートなど)
  2. 配偶者
  3. 子(長男・長女など)
  4. 親や兄弟姉妹などの親族
  5. 親族がいない場合は、友人や知人

配偶者が高齢や体調の事情で務めるのが難しい場合は、子が喪主を務めることもあります。

子が複数いる場合に、長男でなければならないという決まりはありません。

喪主を2人で務める、配偶者を喪主にして子が実務を補う、といった形も考えられます。

大切なのは、家族で話し合って早めに決め、葬儀社に伝えることです。

故人の希望を残しておく

喪主や葬儀の形について希望がある場合は、エンディングノートなどに書いておくと、家族が迷わずに済みます。

書き方はエンディングノートの書き方で説明しています。

喪主のやること一覧

喪主のやること(亡くなってから四十九日まで)

亡くなってから四十九日のころまでに、喪主が中心になって進めることを時系列でまとめます。

時期 やること ポイント
亡くなった直後 死亡診断書を受け取る・葬儀社に連絡・安置場所を決める 病院から搬送を急がれることがある
当日〜翌日 葬儀社と打ち合わせ(形式・日程・見積もり)・宗教者への連絡・親族や関係者への連絡 見積もりの内訳と追加費用の条件を確認
7日以内 死亡届の提出・火葬許可の申請 戸籍法86条・墓地、埋葬等に関する法律5条
通夜・告別式 弔問を受ける・あいさつ・火葬に立ち会う あいさつは短くてよい
葬儀の後 葬儀費用の精算・お礼のあいさつ・香典の整理 領収書と香典帳を保管
四十九日のころ 法要・納骨の準備・香典返し 日程は宗教者や親族と相談
2年以内 葬祭費・埋葬料の申請 申請しないと時効で受け取れなくなる

死亡届と火葬許可

死亡届は、届出義務者が死亡の事実を知った日から7日以内に出さなければなりません(戸籍法86条1項)。

届出の義務があるのは、同居の親族、その他の同居者、家主・地主・家屋や土地の管理人の順です(戸籍法87条1項)。

同居していない親族、後見人なども届け出ることができます(同条2項)。

火葬をするには、市区町村長の許可が必要です(墓地、埋葬等に関する法律5条)。

死亡届の書き方は死亡届の書き方と出し方で説明しています。

通夜・告別式・火葬の当日の役割

当日の進行の多くは葬儀社が案内してくれるので、喪主がすべてを取り仕切る必要はありません。

喪主が主に担うのは、次のようなことです。

  • 弔問に来た人からのお悔やみを受ける
  • 宗教者を迎え、お布施を渡すタイミングを葬儀社と確認する
  • 焼香や献花で、遺族の最初に行う(宗教や地域の作法は葬儀社に確認)
  • 出棺の前にあいさつをする
  • 火葬場に同行し、収骨に立ち会う

受付や会計は、親族や知人、葬儀社に頼むことができます。

火葬が終わると、火葬場で火葬を行ったことが記入された許可証が返されます。

納骨のときに墓地の管理者に出すので、遺骨と一緒に大切に保管しましょう。

葬儀社との打ち合わせで決めること

  • 葬儀の形式(一般葬・家族葬・一日葬・火葬式など)
  • 日程と場所(火葬場の空き状況も確認する)
  • 宗教・宗派と、宗教者への依頼
  • 参列をお願いする範囲と、訃報の伝え方
  • 見積もりの内訳(含まれるもの・含まれないもの・追加になる条件)

葬儀の費用は、形式や参列者の数で大きく変わります。

急いで決めると、内訳を確かめないまま契約してしまうことがあるので、見積書は必ず書面でもらいましょう。

家族葬の流れと見積もりの確かめ方は家族葬とは?で説明しています。

葬儀社の費用を前もって比べたいとき

葬儀費用は、選ぶプランと追加の費用で大きく変わります。

資料を取り寄せて総額の内訳を見ておくと、葬儀社を比べやすくなります。

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プランの内容と料金は公式サイトで確認してください。

喪主が遠方に住んでいる・高齢の場合

喪主が遠方に住んでいたり、高齢だったりして、すべてを一人で担うのが難しい場合もあります。

その場合は、次のように役割を分けると負担を減らせます。

役割 担う人の例
あいさつ・弔問を受ける 喪主
葬儀社との打ち合わせ・見積もりの確認 近くに住む子や親族
役所への届出・葬祭費の申請 手続きに慣れた家族
香典・費用の記録 会計を任せられる家族

誰が何を担当するかを家族で共有しておくと、連絡の行き違いを防げます。

まとめておきたい連絡先

  • 葬儀社の担当者
  • 菩提寺など宗教者
  • 親族(訃報を伝える範囲)
  • 故人の友人・知人、勤務先や所属していた団体
  • 故人の住まいの管理会社や大家(賃貸の場合)

喪主のあいさつ

喪主のあいさつは、長く話す必要はありません。

参列へのお礼、故人が生前お世話になったことへの感謝、今後もよろしくお願いしますという気持ちを、短く伝えれば十分です。

次は一般的な文例です。言葉は自分の話しやすいように変えてかまいません。

告別式(出棺のとき)のあいさつ

本日はご多用のところ、父〇〇の葬儀にご参列いただき、誠にありがとうございました。

おかげさまで、滞りなく式を終えることができました。

生前、父が皆様からいただいたご厚情に、心よりお礼申し上げます。

今後とも、残された私ども家族に変わらぬお付き合いをいただけますよう、お願い申し上げます。

本日は誠にありがとうございました。

通夜の終わりのあいさつ

本日はお忙しいなか、父〇〇の通夜にお越しいただき、ありがとうございました。

皆様にお見送りいただき、父も喜んでいることと思います。

明日の葬儀・告別式は〇時より、こちらで執り行います。

本日は誠にありがとうございました。

会食(精進落とし)の始めのあいさつ

本日は最後までお見送りいただき、ありがとうございました。

おかげさまで、無事に葬儀を終えることができました。

ささやかではございますが、お食事を用意いたしましたので、故人の思い出話などをしながら、ゆっくりお過ごしください。

言葉に詰まってしまっても、失礼にはあたりません。

メモを見ながら話してもかまいません。

あいさつの中で故人の人柄や思い出を一言添えると、参列した人にも気持ちが伝わりやすくなります。

葬儀のあとの手続き

葬儀のあとに領収書を保管する理由

葬儀費用の精算と領収書

葬儀費用を誰が払うかに法律の決まりはありません。

喪主(施主)が払う家族もあれば、相続人で分担する家族もあります。

故人の預金から払う場合や、相続放棄との関係は葬儀費用は誰が払う?で説明しています。

相続税の計算では、相続人などが負担した葬式費用を、遺産の額から差し引くことができます(相続税法13条)。

ただし、香典返しの費用や法事の費用など、差し引けないものもあります。

どの費用が差し引けるかは、税理士か税務署に確認してください。

領収書がもらえない宗教者へのお布施などは、日付・支払先・金額をメモしておきましょう。

葬祭費・埋葬料の申請

故人が国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入していた場合は、葬祭を行った人に葬祭費が支給されます(国民健康保険法58条など。金額は市区町村などによって違います)。

健康保険(会社の保険)に加入していた場合は、生計を維持されていた人で埋葬を行う人などに埋葬料が支給されます(健康保険法100条)。

申請先や金額、必要書類は葬祭費・埋葬料の申請で説明しています。

香典の整理と香典返し

香典帳と香典の金額を整理し、四十九日のころに香典返しを送るのが一般的です。

香典返しの時期や相場、あいさつ状は香典返しの相場・時期・挨拶状で説明しています。

四十九日の法要と納骨

法要の日程や会場、案内状の準備も、喪主が中心になって進める家族があります。

準備の流れは四十九日・一周忌・三回忌の法要の準備で説明しています。

葬儀のあとに家族で分担する役所の手続き

葬儀が終わると、役所や年金などの手続きが続きます。

喪主一人で抱えず、家族で分担しましょう。

  • 世帯主が亡くなった場合の世帯主の変更届(変更があった日から14日以内・住民基本台帳法25条。届出が不要な場合もある)
  • 年金の受給停止と、未支給年金・遺族年金の請求
  • 健康保険証の返却、介護保険などの資格喪失の手続き
  • 公共料金や携帯電話などの名義変更・解約

期限の早い順の一覧は死亡後の手続き一覧と期限で確認できます。

年金の手続きは年金受給者が亡くなったときの手続きで説明しています。

喪主のやることチェックリスト(Word・無料)

喪主のやることを時系列で確認できるチェックリストと、あいさつの文例をWordで用意しました。

  • 亡くなった直後・葬儀まで・葬儀の後・四十九日までのやること
  • 葬儀社との打ち合わせで決めることと、見積もりの確認欄
  • 通夜・告別式・精進落としのあいさつ文例
  • 連絡先リストと、家族の役割分担表
  • 葬儀費用・お布施の記録欄(領収書の有無)

直葬にする場合の段取りは直葬(火葬式)とは?で説明しています。

仕事や学校の忌引きの日数は忌引きは何日休める?で説明しています。

よくある質問

喪主は長男がなるものですか?

法律の決まりはありません。

配偶者や長女、次男が喪主を務めてもかまいません。

家族で話し合って、務められる人が引き受ければ十分です。

喪主を断ることはできますか?

喪主は法律上の義務ではないので、事情があれば断ることもできます。

その場合は、ほかの家族に頼むか、家族で役割を分けて対応しましょう。

喪主になると、遺産を多くもらえますか?

喪主になったことで、相続分が増えたり減ったりすることはありません。

遺産の分け方は、遺言や相続人全員の遺産分割協議で決まります。

喪主が葬儀費用を立て替えた場合はどうなりますか?

喪主が立て替えた葬儀費用を、相続人の間でどう負担するかも、家族で話し合って決めます。

話し合いでまとまらない場合は、弁護士に相談してください。

喪主は香典を受け取ってもいいですか?

香典の受け取りについて法律の決まりはありません。

香典が相続財産になるか、税金がかかるかは、香典返しの記事で説明しています。

家族葬でも喪主は必要ですか?

家族葬でも、遺族の代表として喪主を決めておくのが一般的です。

葬儀社との打ち合わせや、宗教者への連絡の窓口が1人に決まっていると、話が進めやすくなります。

訃報に喪主の名前は書きますか?

訃報では、誰に連絡すればよいかが分かるよう、喪主の名前と続柄を書くのが一般的です。

訃報や事後報告の文例は家族葬とは?で紹介しています。

まとめ

  • 喪主は遺族の代表。法律の決まりはなく、家族で話し合って決める
  • 喪主・施主・祭祀承継者は別の役割で、同じ人とは限らない
  • 死亡届は7日以内。火葬には市区町村長の許可が必要
  • 葬儀社の見積もりは書面で受け取り、内訳と追加費用の条件を確認する
  • 領収書を保管し、葬祭費・埋葬料(2年以内)と相続税の葬式費用控除に備える

チェックリストを使って、葬儀社との打ち合わせから一つずつ進めてください。

参考にした資料

  • 戸籍法86条・87条、墓地、埋葬等に関する法律5条、民法897条、住民基本台帳法25条
  • 国民健康保険法58条、健康保険法100条、相続税法13条(e-Gov法令検索)
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