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葬祭費・埋葬料の申請|金額・申請先・必要書類・2年の期限

葬祭費・埋葬料の申請 相続手続き
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家族が亡くなって葬儀をしたら、加入していた健康保険から「葬祭費」や「埋葬料」を受け取れます。

ただし、どちらも申請しないと受け取れません。

この記事では、協会けんぽや市区町村の公式の案内をもとに、葬祭費と埋葬料の違い、金額、申請先、必要書類、期限を、わかりやすく説明します。

先に結論
  • 国民健康保険・後期高齢者医療の加入者が亡くなったら「葬祭費」(市区町村など)
  • 会社の健康保険(協会けんぽなど)の加入者が亡くなったら「埋葬料」(協会けんぽは5万円)
  • 葬祭費の額は市区町村ごとに違う(例:東京23区は7万円、大阪市は5万円)
  • 申請できるのは、葬儀の翌日(埋葬料は亡くなった日の翌日)から2年以内

この記事の監修:行政書士(2018年開業・社会保険労務士試験合格)。法務局・裁判所・国税庁などの一次資料で内容を確認しています。

葬祭費と埋葬料の違い

葬祭費と埋葬料の違い

亡くなった方が加入していた健康保険によって、受け取れる給付の名前と申請先が変わります。

亡くなった方の健康保険 給付 申請先 受け取れる人
国民健康保険 葬祭費 市区町村 葬儀を行った人(喪主など)
後期高齢者医療制度(75歳以上など) 葬祭費 市区町村(後期高齢者医療広域連合) 葬儀を行った人
協会けんぽ・健康保険組合(会社員など) 埋葬料・埋葬費 加入していた協会けんぽの支部・健康保険組合 生計を維持されていた人など
会社員の家族(被扶養者) 家族埋葬料 被保険者が加入する協会けんぽ・健康保険組合 被保険者

共済組合(公務員など)に加入していた場合は、共済組合の埋葬料になります。

葬祭費(国民健康保険・後期高齢者医療)

葬祭費・埋葬料の金額の例

金額は市区町村ごとに違う

葬祭費の額は、市区町村(後期高齢者医療は都道府県ごとの広域連合)が決めています。

例 国民健康保険の葬祭費
東京23区(江東区・目黒区・品川区など) 7万円
大阪市 5万円

このほかの市区町村では、数万円程度のことが多いですが、正確な額はお住まいの市区町村のホームページで確認しましょう。

受け取れる人

葬祭費を受け取れるのは、葬儀を行った人(葬祭執行者)です。

一般的には喪主ですが、葬儀の費用を支払った人の名前が書かれた領収書などで確認されます。

必要書類(一般的な例)

  • 葬祭費支給申請書(市区町村の窓口やホームページで入手)
  • 葬儀を行ったことがわかる書類(葬儀社の領収書や会葬礼状など。喪主の名前がわかるもの)
  • 申請する人の本人確認書類
  • 振込先の口座がわかるもの(申請する人の名義)
  • 亡くなった方の保険証など(返却していない場合)

必要書類は市区町村ごとに違うので、窓口で確認しましょう。

火葬だけの場合(直葬)

通夜や告別式を行わず、火葬だけを行った場合は、葬祭費の対象にならないとする市区町村もあります。

直葬を予定している場合は、事前に市区町村に確認しておくと安心です。

埋葬料(協会けんぽ)

協会けんぽの案内では、被保険者が亡くなった場合と、家族(被扶養者)が亡くなった場合で、次のように支給されます。

亡くなった人 申請する人 支給額
被保険者 被保険者に生計を維持されていた人 埋葬料 5万円
被保険者 生計維持関係にない、埋葬を行った人(埋葬料を申請できる人がいない場合のみ) 埋葬費 5万円の範囲内で、実際に埋葬にかかった費用
被扶養者 被保険者 家族埋葬料 5万円

「生計を維持されていた人」とは

協会けんぽの案内では、被保険者によって生活費の一部でも維持されていた人であればよく、民法上の親族や遺族であることは問われません。

また、被保険者が世帯主であるか、同じ世帯であるかも問われません。

埋葬費の「実際にかかった費用」

埋葬費として支給される実費には、霊柩車代、霊柩運搬代、霊前供物代、火葬料、僧侶の謝礼などが含まれます。

申請の方法

  • 申請書:健康保険埋葬料(費)支給申請書
  • 提出先:加入していた協会けんぽの都道府県支部
  • 埋葬料は、日本年金機構で資格喪失(または扶養解除)の処理が終わってから支給される

勤め先の会社を通して手続きすることも多いので、まずは会社の担当者に相談しましょう。

健康保険組合に加入していた場合は、組合ごとに独自の上乗せ給付(付加給付)があることもあります。

退職後に亡くなった場合

協会けんぽの案内では、被保険者だった人が資格を失ったあとに亡くなった場合でも、次のどれかに当てはまれば、埋葬料または埋葬費が支給されます。

  • 資格を失ってから3か月以内に亡くなったとき
  • 資格を失ったあとの傷病手当金・出産手当金の継続給付を受けている間に亡くなったとき
  • 上の継続給付を受けなくなってから3か月以内に亡くなったとき

ただし、資格を失ったあとに加入した健康保険から埋葬料を受け取る場合は支給されません。

申請の期限は2年

葬祭費・埋葬料の申請で確認すること

葬祭費・埋葬料は、申請できる期間が決まっています。

  • 葬祭費:葬儀を行った日の翌日から2年(市区町村の案内による)
  • 埋葬料:亡くなった日の翌日から2年
  • 埋葬費:埋葬を行った日の翌日から2年

2年を過ぎると時効で受け取れなくなるので、葬儀が終わったら早めに申請しましょう。

葬祭費・埋葬料と相続の関係

相続財産にはならない

葬祭費や埋葬料は、葬儀を行った人や生計を維持されていた人が、自分の権利として受け取るお金です。

亡くなった方の財産ではないので、遺産分割の対象にはならず、相続税もかかりません。

相続放棄をしても受け取れる

相続財産ではないので、相続放棄をした人でも、葬儀を行った人として葬祭費を受け取れます。

相続放棄については相続放棄とはで解説しています。

葬儀費用は相続税で差し引ける

葬儀にかかった費用は、相続税の計算で遺産から差し引けます(葬式費用)。

ただし、香典返しや墓石・墓地の購入費、初七日や法事の費用は差し引けません。

詳しくは相続税申告書の書き方と添付書類で解説しています。

葬儀のあとの健康保険の手続き

手続き 窓口
国民健康保険・後期高齢者医療の資格喪失、保険証などの返却 市区町村
会社の健康保険の資格喪失(事業主が手続き) 勤務先
高額療養費の請求(亡くなる前の医療費が高額だった場合) 加入していた健康保険
家族が会社の健康保険の扶養に入っていた場合の切り替え 市区町村(国民健康保険)など

亡くなる前の医療費で高額療養費が戻ってくる場合、その払い戻し金は亡くなった方の財産(相続財産)になります。

死亡後の手続きの全体は死亡後の手続き一覧と期限で確認できます。

お墓の引き継ぎや墓じまいは墓じまいの方法と手順・費用で解説しています。

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よくある質問

葬祭費と埋葬料は、両方もらえますか?

いいえ。

亡くなった方が加入していた健康保険から、どちらか一方が支給されます。

国民健康保険と後期高齢者医療の葬祭費は、両方もらえますか?

亡くなった時点で加入していた制度から支給されるので、両方はもらえません。

75歳以上の方なら、通常は後期高齢者医療の葬祭費です。

葬祭費はいつ振り込まれますか?

市区町村によって違いますが、申請してから数週間から1〜2か月ほどで振り込まれることが多いようです。

詳しくは申請先の窓口で確認しましょう。

喪主と葬儀代を払った人が違います

葬祭費は「葬儀を行った人」に支給されます。

市区町村によって、領収書の名義人を葬儀を行った人とする場合があるので、誰が申請するかを家族で決めてから窓口に相談しましょう。

まとめ

  • 国民健康保険・後期高齢者医療は「葬祭費」、会社の健康保険は「埋葬料」
  • 葬祭費の額は市区町村ごと(東京23区は7万円、大阪市は5万円など)。協会けんぽの埋葬料は5万円
  • 申請しないと受け取れない。期限は2年
  • 葬祭費・埋葬料は相続財産ではなく、相続放棄をしても受け取れる
  • 葬儀費用は相続税の計算で差し引ける(香典返し・墓地・法事の費用を除く)

監修者

行政書士(2018年11月開業)・社会保険労務士試験合格。遺産分割協議書の作成や相続人の調査(戸籍の収集)など、相続の書類づくりに携わっています。

このサイトでは、法務局・裁判所・国税庁・金融機関などが公表している一次資料で確かめた内容だけを書いています。詳しくは運営者情報をご覧ください。

参考資料:全国健康保険協会(協会けんぽ)「埋葬料・埋葬費」/江東区・目黒区・品川区「国民健康保険 葬祭費」/大阪市「葬祭費の支給」(2026年9月25日確認)

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